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ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。Qka_hsrt☆yahoo.co.jp

レバー

生レバーをごま油と塩で食べると美味だった。かつて実家の母は、近くの精肉店で1キログラム程度の生レバー塊を買ってきてスライスし5皿に等分に盛った。それは食事のおかずとしてではなく、間食としてのものだった。父は酒の肴にしていたが、父以外にとってはオヤツだった。大盛の生肉がオヤツ、ライオンか。思い出すと食べたくなるが、今となっては生レバーは遠いところに行ってしまった。

 

一方加熱したレバーは昔から今も苦手だ。小学校の給食では栄養価の高いレバーを子供になんとしても食べさせようと、小さく刻んでカレーに混ぜたり、衣の分厚いフライにしたり、試行錯誤していたようだが、カレーにはごまかされてもフライにはごまかされなかった。口に入れた瞬間の美味しいフライ味は咀嚼するにつれ消え、レバー本体とレバー味だけが口内に残り、とても嚥下出来ないシロモノになった。牛乳で流し込もうにも、私は牛乳も苦手だったので、前門の虎後門の狼の如き様相であった。

同級生の聖子はレバーが好物らしく、「こんなに美味しいのに」と嫌味ったらしく何度も言った。数年後、聖子は私立中学に進学した。町の中学に通って垢抜けた聖子は、もとから整った顔立ちであったが大層な美人になっていた。私は聖子を思い出すと同時に、ティッシュにくるんでカーテンの陰に隠したレバーの塊を思い出す。

 

今週のお題「給食」