ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。Qka_hsrt☆yahoo.co.jp

裏側

物心ついたころから鳥恐怖症を患っておりまして、鳥以外にもいろんな恐怖と日々戦っているのですが、一番怖いものと言えば鳥をおいて右に出るものは無いといったところです。鳥が怖いと人に言えば、「じゃあヒッチコックの『鳥』は見られないね」と言われることがあります。『鳥』は深夜のテレビで放送されていたものを見たことがあります。確かにとても怖かったのですが、それよりもキビヤックのドキュメンタリーの方が格段に怖かったです。終始イ―――!となりながら怖いもの見たさで最後まで見ました。

 

キビヤックとは、どこかの寒い地域の保存食です。私が見たドキュメンタリーでは男性が巨大な虫取り網のようなもので飛んでいる黒い鳥の群れをダイナミックに捕え、捕えた大量のそれを何かしらの動物の胃にぎゅうぎゅうと詰め込んで封じて、どこかの暗闇に置いておくのです。保存食らしく切ったり乾かしたり塩をまぶしたりといった加工をしていませんでしたが、寒い地域なので大丈夫なのかもしれません。しばらく暗闇に放置されたそれを必要に応じて開封し、しっとりして縮んだように見えるその黒い鳥の毛をむしって食べるのです。食文化にとやかく言うのは非常に品のないことだと自覚しているのですが、キビヤックのどの工程も私にとっては恐怖でしかなく、キビヤックの地域に生まれなくて良かった、キビヤックに係わらずに生活出来て良かった、と思ってしまいます。

 

キビヤックについて熱く語ってしまいましたが、私が書こうとしていたのは初夢の話でした。今年の初夢は、大量のペンギンの死骸の上を夫と長子と3人で歩くものでした。ペンギンは白骨化しているものもあり、私は正気ではいられないほどの状態なのですが、長子がその白骨化したペンギンの頭蓋骨を持ち上げて裏返すのです。裏側は白骨ではなく腐ったペンギンの顔で強烈に怖かったです。夢から覚めて夫に話しました。「…めっちゃ怖かってん、裏側がな…」とまで話したところで、夫が「オレの顔やった?」と言ったので「なんでや!」と語気荒く言ってしまいました。

 

悪夢は人に話すと良いと言われますが、人に話すと言語化されて記憶に残ってしまいます。しかしながら私はペンギンの裏側を思い出すと同時に夫の顔を思い出すので助かっています。夫の柔軟な想像力のお陰です。