ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。Qka_hsrt☆yahoo.co.jp

ボトルキープ

大学生の頃、「美味しいものを食べよう」と友人と2人でたくさんの店を渡り歩いた。私も友人も実家から仕送りをしてもらっている1人暮らしの身でありながら、節約とは程遠いグルメな日々を過ごしていた。と言っても、大学生なので一応身の程を知って、フレンチとかイタリアンとかの高級店にはあまり行かず、大衆的な「美味しいところ」がメイン。自炊して節約を心がけないというレベルでのグルメな日々と言ったところか。

 

もう20年近く前になる私の大学生時代。当時は韓流とかの気配もないころだったので、韓国料理屋はグアテマラ料理屋くらいに少なかった(個人的なイメージ)。その珍しい韓国料理屋が近所に出来た。アパートの下の一角のテナントで間口も狭く、常連しか受け付けないような店構え。傍若無人なまでの食への動力をもった私と友人は「韓国料理!行ってみよ!」と勇んで出掛けた。

 

キムチや焼き肉以外の韓国料理を初めて食べる私たちだったがその店の料理は口に合った。韓国焼酎(ジンロだったかな)をロックで頼んで飲んでみて、割とイケたのでボトルキープすることにした。友人と私の連名で初めてのボトルキープ。と言うか、私にとっては最初で最後のボトルキープ。チェーンの札に名前を書く際にはウキウキした。

 

その店を2度目に訪れた時に、もちろん「キープしてるボトルを出してください」と頼んだ。が、店主は出してくれない。他人の名前の札が下がっているボトルを出してきて「これを代わりに飲んで」と言われる。なぜ…?他人のボトルなんて飲まなくても私たちのがあるでしょ…?と思ったし、そのように言ったけれど、店主は他人のボトルを薦め続ける。仕方がないので他人のボトルを飲んだ。せっかくキープしたボトルが出てこなくてガッカリしまくった。

 

そして3度目にその店を訪れたら閉まっていた。看板もない。そこに韓国料理屋があったという形跡が一切なくなった一面のシャッター。ははぁ、閉店が決まって私たちのボトルも他人に振舞って、同様に私たちも他人のボトルを飲んで、何が何やらうやむやな店じまいだったのだな、と。

 

ぐるなびお題「思い出のレストラン」