ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。Qka_hsrt☆yahoo.co.jp

子供の「盗み」

今日はちょっと重い内容かもしれません…。

 

私は子供の頃、親の財布からお金を盗んだことがあります。小学生のころから高校生までちょくちょく少額を盗みました。学校からも、変わった形のクリップとか絆創膏とかを盗みました。売り物を盗んだことはありません(幸い、盗みたいと思ったこともありません)。

 

家庭と学校とどちらでの「盗み」が悪い(どちらも窃盗なので悪いのだけれど)かと言われれば学校の方が「家庭外」だという点で悪いことかもしれませんが、私の気持ちとしては親からお金を盗む方が罪悪感がありました。学校での盗みと家庭での盗みの回数を比べれば家庭の方が断然多かったのですが、「親から金を盗む」のは「ちょっと拝借」とは次元の違う罪を感じました(それでも何度も繰り返したのですが…)。

Longbridge Lane, Longbridge - Thieves beware - signphoto credit - Elliott Brown

大学生になってからは誰からも何も盗んでいません。しかしながら、自分に盗癖があるかと考えれば「昔は確かにあった」と断定せねばならないと思います。

 

「子供の盗癖」と検索すれば、「愛情不足」のような要因をよく見かけます。あと思春期以降は「刺激を求めて」。私は母親にもっと気にかけて欲しかったというのは確かにそうだったのですが、「盗む」ときにそんなことを考えていませんでした。心理学者なら「お金でモノを買って、一時的にそのモノで満たされることで親からの愛情不足分を補填する」とか言いそう(心理学に全く精通していませんが)ですが、ただ単純に「お金があればもっと何かが買えるな」とか「この間お金を使って自分の持ち金が少なくなったからもう少しプラスしたいな」とか考えて親の財布を手に取りました。さっきも書きましたが、やはり後味は悪く、使うときにも心にピリリとくるものがありました。

 

うちの末子は半年くらい前に初めて「盗み」をしました。友達の家に遊びに行った際、小さな玩具を自分のカバンに入れてしまったらしいです。何故「らしい」のかというと私が知らなかったからです。盗んだ翌日に末子は「これは良くない」と思って友達宅に返しに行ったらしいのです。返しに行ったあと私に「昨日〇〇ちゃんのうちに行った時に私のカバンに〇〇ちゃんのおもちゃが勝手に入ってて、今日それを返しに行ったよ」と報告してきたので分かりました。「勝手に入ったん?」と問うと、「……うん」のような返事だったので、「そうなん?ホントは欲しかったから入れちゃった、っていうのではないん?」と問うと、「ごめんなさいーーーー」と泣くので把握しました。末子には、自分で悪いことに気づけて立派だったこと、返しに行く勇気はとても素晴らしいこと、自分を許さなかった心は末子が自信に思って良いこと、気持ちの落ち着かない一夜を過ごしたことへの同情の気持ちなどを話し、それでもやっぱり盗むのは悪であること、〇〇ちゃんの両親の労働の結晶であるお金で買った品物を奪うのは〇〇ちゃんだけでなく〇〇ちゃんの両親を冒涜していること、などを話しました。

そのあとでどうすれば良いのかを末子と話し合い、「〇〇ちゃんに謝る」と末子が結論しましたので、私と末子で〇〇ちゃん母子にことの経緯を話し、謝罪しました。「うっかり持って帰ったのじゃなくて、盗んじゃったのー」と末子は泣きながら謝っていました。末子の心の痛みが私にも痛く、私も〇〇ちゃんの母親に謝罪しながらも、自分が子供だった時よりも末子に勇気があることが嬉しくもありました。この子は間違った道を歩まない、これからはこの経験を糧に真っ当に生きていける、と信じました。

 

先日、末子が逆の立場になりました。学校に持って行った図工で使う材料(ビーズや毛糸なので記名出来ないもの)を丸ごと友達に取られました(〇〇ちゃんではありません)。末子は「それは私のだよ」と訴えたもののすんなりとはいかず我慢して引き下がり、どうにか材料を工面して図工の時間を乗り切ったらしいのです。末子の帰宅後その経緯を聞いて、私は末子の担任に相談しました(図工の制作は翌日以降も継続らしいので末子の材料が足りるのかどうかが心配だったし、その経緯がどこまで本当なのか知りたかったので)。

末子の担任は驚いて「そんなことがあったのですか!?知りませんでした。気づかずにすみません、明日きちんと聞いてみます」と言ってくれました。しかしながら、私は末子と「取った子」の間で「いじめ」みたいなことがなければ良いと思いましたし、まだ6才や7才では「出来心」があるのでは…と思ったので「そんなにキチンと追究してくれなくても良いです」と言いそうになりましたが、その子の行く末の責任を負える立場ではないし、このキッカケでその子に明確に「人のモノを取る」のが良くないことだと意識させられるならば良いのかもしれないと思い、ザザッと考えた末、担任に「お願いします」と言いました。

 

末子は「取った子」を友達だと言い、「いつもはそんなことしない、たまたま私のを取っちゃっただけ。これからも仲良くしたい」と言っています。私も末子がそう言うのならその子は良い子なのだと思います。担任の先生から親御さんに話しが通じてきっとその子は叱られると思うのですが、なんとかその子がその叱りを受け止めてそのまま良い子で居てくれることを願ってやまないのです。

 

盗むのは悪いことだけれど、幼いうちは「取っちゃう」こともあると思うのです。それでも我が子の所業となると断罪せざるを得ないのもまた真実です。子供が健やかな気持ちで過ごせますように、うちの子も他所の子も。

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