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ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。Qka_hsrt☆yahoo.co.jp

どてらいち

思い出

私が子供だった頃、父に連れられて「どてらいち」に行くという家族のイベント(?)があった。

 

「どてらいち」と言っていたと思うけれど、今検索してみたら「どてらい市」だった様子。「どてらい」は和歌山弁で「すごい」という意味らしい。工業製品の見本市のひとつらしい。

Artefacte industrial

 

父は「どてらいち」の入場チケットを仕事関係者から譲り受けていたと記憶している。工業製品なんてそれに無関係の母にも私たち子供にも魅力は無かったけれど、毎年(と言っても記憶では3回ほどかな)5人全員で出掛けていた。

 

そもそも家族のイベントなどほとんど無かった。ほとんど無かったけれど、楽しくない家族イベントがあった、という。

 

「どてらいち」では酒樽の鏡開きがあり、父はそこで思い切り飲んでいた。足元も覚束ないほどに飲み、フラフラの状態で帰路に就く。車で。

 

飲酒運転がさほど厳しく取り締まられていない時代だったけれど、それはもう危険運転だった。私たちが恐がると父は面白がって余計に右に左に車を揺らした。急にスピードを出してまた急にスピードを緩める。前の車すれすれまで急接近。危険運転の限りを尽くす。恐がるといけない、余計に危なくなると思い声を潜めるが、恐いものは恐い。やめてやめて!と泣きわめきながら揺られた。母もヒステリックに「そんなになるまで飲みなや!」と叫んでいた。

 

散々揺られて自宅に着いたら、車酔いしやすい私たち3姉妹は家の脇の溝に嘔吐。屋内に入り口を漱いでしばらく横になって車酔いからの快復を待つ。

 

我が家ほど「どてらい市」を「どてらく」過ごした家族は他に無かっただろうな。