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ひっそりと

いろいろ思うところをつらつらとつれづれに書いてみようかと。Qka_hsrt☆yahoo.co.jp

「奇跡」に食傷しながらも

24時間テレビのテーマが「奇跡」だったとか。番組自体はちっとも観ていなかったのだけれど、日テレをつけるたびに「奇跡、奇跡」と喧しくもうその言葉に食傷してしまうほど。

 

数日前からの番宣でも「奇跡」ばかり。一般人に「あなたの奇跡は?」などと聞き、ちょっとした「幸運」とか「ラッキー」なことを言わせる。

そもそも「奇跡」とは、起こり得る確率が「幸運」などよりも格段に低く超常現象風味も交じりがちな言葉だと思う。

そんなにあるものじゃないでしょ…とうんざりしてしまう、番宣だけで。

 

で、私が奇跡を感じた話を書いてしまうのだけれど、ここで。今。

 

私自身が水難事故で死にかけたことが2度あったり、子供を流産しかけたことがあったりするのだけれど、その時の話じゃない。

 

あれは、私と夫が新婚のころ。

2人で「先っちょを攻める」という余暇の過ごし方をいたく気に入っていた。あ、卑猥な意味ではありません。

車で出掛け、地面の端っこに行く、というもの。灯台とか岬とかに赴き「先っちょ!」と楽しむ至ってシンプルな娯楽。

 

その日私たちが目指したのは「本州最南端の潮岬」。

Kite photo"Shionomisaki cape lighthouse" カイトフォト"潮岬灯台"

和歌山県の一番南。大阪から高速道路をほぼ海沿いに走り到着。存分に先っちょを楽しんだあと帰路へ。

ふと、2人で「直線で大阪まで帰った方が早くない?」と閃いてしまう。

ああ、なんてバカだったんだ…。当時はナビなどは今ほど一般的でなく、地図を見てのドライブ。高速の方向には向かわず、一路和歌山山間部に突入!

 

夕方潮岬を出たがすぐに暗くなり、街灯もなにも無い山道が続く。山を越え、山を越え山を越え…、エンドレス。真っ暗な中で車のヘッドライトに時折野生の動物の目玉が光る。狸やら鹿やら。途中、滝もあった。土砂崩れで通れない道もありバックで戻ることも。車を降り、空を見上げると木々の間から満点の星。

 

初めは楽しかったものの、どんどん不安になり口数も少なくなる2人。何時間も何時間も山をさまよう。和歌山から奈良に出た!と思ったところで全く変化の無い山道。道路にある「現在地」の標識もコケだらけで判読できないことが多い。先が見えない。もう、うちへ帰られるのかさえ不安になってくる。ガソリンは持つのか、食糧なんてオヤツくらいしかない。オヤツがあって空腹でも食べ物が喉を通る気がしないほどの不安なドライブ。戻るも地獄、行くも地獄。ここは一体どこなんだい…?北がどちらかももう分からない。

 

そして見えた一筋の光。「もんじゃ焼き屋」発見!こんな山でもんじゃ焼き屋?客はあるのか?そして関西でお好み焼き屋でなくなぜもんじゃ?と問いたくなるようなもんじゃ焼き屋。

 

なにはともあれ、深夜の時間になっていたけれど光はついていた。店主らしき人が店じまいをしている様子。すがるように店主に「高速道路へここから出られますか?」と。

 

教えてもらった道で高速道路への復帰にあっさり成功し大阪へ。途中サービスエリアでサンドイッチを買って食べた。生きた心地がした。ああ、生きている!出られた!と。

 

私が「奇跡」を感じたエピソードでした。もんじゃ焼き屋にあの場所であの時間に出会えた奇跡!あれ?やっぱり安っぽすぎるか。単なるラッキーか?「奇跡」とは共感を得にくいものなのかもしれませんね…。